偏差値は、受けた人全体の中で自分がどのあたりにいるかを示す数字です。点数そのものではありません。 平均点をとった人が50になるように作られています。
ここが最初のつまずきどころです。点数が上がっても偏差値が下がることがあります。 テストが易しくて全員の点が上がれば、自分だけ10点伸びても順位は変わらず、偏差値は動きません。 逆に難しい回で点が下がっても、周りがもっと下がっていれば偏差値は上がります。
だから「勉強したのに偏差値が変わらない」は、実力が伸びていないという意味とは限りません。 周りと同じ速さでしか伸びていないということです。上位に食い込むには、周りがやっていないことをやる必要があります。
| 偏差値 | 上からおよそ何%か | 100人だと何番目か |
|---|---|---|
| 40 | 下から約16% | 84番目 |
| 50 | ちょうど真ん中 | 50番目 |
| 55 | 上位約31% | 31番目 |
| 60 | 上位約16% | 16番目 |
| 65 | 上位約7% | 7番目 |
| 70 | 上位約2% | 2番目 |
50から60へ上げるということは、100人中50番目から16番目に入るということです。 34人を抜く必要があります。1か月では動きません。
これがいちばん多い原因です。そして本人にはいちばん気づきにくい。
問題集を開いて、解けた、次、解けた、次、と進む。1周終えて達成感がある。 でも点は変わらない。心当たりがあるなら、これです。
人は無意識に、解ける問題を選びます。解けると気持ちがいいからです。 解けない問題は、開いた瞬間に嫌な気持ちになるので、自然と後回しになる。 その結果、すでにできることの練習に時間の大半を使ってしまう。
もうひとつ。答えを見て「なるほど」と理解した瞬間、分かった気になります。 ですが理解と、思い出せることは別です。記憶は、思い出す作業をしたときに定着します。 解説を読むだけの復習は、読んだ内容が頭に残っている錯覚を作ります。
間違えた問題に印をつけ、次の周では印のついた問題だけを解く。これだけです。 2周目で正解したら印を消し、また間違えたら印を増やす。印が全部消えるまで回します。
単純ですが、手作業でやると破綻します。問題集が5冊になると印の管理ができなくなり、 「どれをいつ間違えたか」が追えなくなる。ここで多くの人が元のやり方に戻ります。
この記事で書いた「印をつけて、間違えた問題だけを回す」を、アプリ側で自動的にやります。
AIが弱点を分析し、間違えた分野からあなた専用の問題を作り直します。
印の管理は、紙でやると必ず破綻します。冊数が増えた瞬間に追えなくなるからです。 アプリなら、どの単元を何回間違えたかが自動で記録され、次に出す問題がそこから選ばれます。 解ける問題に戻ってしまう癖を、仕組みで防ぐのが狙いです。
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模試が返ってきて、点数と判定を見て、しまう。これだと次に何をすればいいか分かりません。
間違いには3種類あります。この区別をつけるだけで、やることが決まります。
| 種類 | 状態 | やること |
|---|---|---|
| 知らなかった | そもそも習っていない、覚えていない | 覚える。ここは伸びしろ |
| できなかった | 知っていたが本番で出てこなかった | 演習量を増やす |
| ミスした | 分かっていたのに書き間違えた | 解く手順を固定する |
この3つは、対策がまったく違います。 「知らなかった」が多い人は、演習を増やしても上がりません。入れる作業が先です。 逆に「できなかった」が多い人が参考書を読み直しても、時間の無駄になります。
模試が返ってきたら、間違えた問題を3つに仕分けて数を数えてください。10分で終わります。 判定を眺めている時間より、はるかに価値があります。
5科目を均等にやると、1科目あたりの演習量が足りません。 どの科目も「1周はした」で止まり、どれも上がらない、という状態になります。
理由は2つあります。ひとつは、1科目に集中したほうが1周の間隔が短くなるから。 間隔が空くほど忘れるので、同じ回数でも定着が違います。
もうひとつは、1科目でも上がると、やり方が分かるから。 自分の場合はどのくらいやれば動くのか、という体感ができます。これが他の科目に転用できます。 最初の1科目が上がらないうちに手を広げると、何が効いたのか永久に分かりません。
どの科目を選ぶかは、配点が大きくて、伸びしろが大きいものです。 英語と数学は配点が大きく、積み上げに時間がかかるぶん、伸ばしたときの差も大きくなります。
1科目に絞って3か月から6か月、主要3科目なら半年から1年が現実的な目安です。
| 目標 | 1科目の場合 | 3科目の場合 |
|---|---|---|
| 45 → 50 | 1〜2か月 | 3〜4か月 |
| 50 → 55 | 2〜3か月 | 4〜6か月 |
| 50 → 60 | 3〜6か月 | 6〜12か月 |
| 60 → 65 | 6か月以上 | 1年以上 |
上に行くほど時間がかかります。60から65は、上位16%から上位7%へ移るということなので、 抜く相手が全員それなりに勉強している層になるからです。
「1か月で偏差値が10上がった」という話も存在しますが、 たいていはもともと解ける状態だったのに、演習不足で点が取れていなかった場合です。 知識がない状態からは起きません。自分がどちらかは、前の章の3分類で分かります。
書き出すと当たり前に見えますが、この通りにやっている人は多くありません。 解ける問題を解く快感を、自分で禁止する必要があるからです。 ここが最後まで難しい部分で、仕組みに任せてしまうのがいちばん確実です。
印をつける、間違えた問題だけを出す、忘れたころに抜き打ちで出す。
この3つを自動でやるように作りました。
紙とペンでも同じことはできます。ただし科目が増え、問題集が増えると管理が破綻します。 破綻した瞬間、人は解ける問題に戻ります。仕組みで防ぐのがいちばん確実です。
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時間ではなく中身の問題です。その時間のうち、解けない問題に向き合っていたのは何分ですか。 ノートをまとめる、解説を読む、動画を見る。どれも必要ですが、それだけでは点になりません。 思い出す作業をした時間だけが記憶になります。
残り期間と、間違いの中身によります。「知らなかった」が多ければ伸びしろがあります。 判定は結果であって原因ではないので、まず3分類をしてください。
逆です。冊数が増えるほど1冊あたりの周回数が減り、どれも中途半端になります。 1冊を、間違いの印が全部消えるまで回すほうが確実です。新しい参考書に手を出したくなるのは、 たいてい今の1冊が退屈になったときで、それは解ける問題ばかり解いている合図です。
やることは同じです。読んで覚えるのではなく、隠して思い出す。 思い出せなかったものに印をつけて、そこだけ回す。入れる作業より、出す作業を増やしてください。
そんなことはありません。塾の価値は、やる内容を決めてくれることと、強制的に机に向かう時間ができることです。 この2つを自分で用意できるなら、独学でも上がります。逆にどちらも用意できないなら、 塾かそれに代わる仕組みが必要です。